修士の学位等取得による試験科目の免除制度において、試験の分野(税法科目、会計学科目)ごとに、いずれか1科目(※注)の試験で基準点を満たした者(いわゆる一部科目合格者)が、修士の学位等取得に係る研究について国税審議会の認定を受ける制度があります。国税審議会から認定を受けた場合には、税法科目であれば残り2科目、会計学科目であれば残り1科目にも合格したものとみなされて試験が免除されます。 (国税庁Webサイトの文章を編集して掲載)
(※注) 税法科目にあっては、所得税法又は法人税法以外の科目でも構いません。また、試験合格の科目と研究の内容が同一(例えば、所得税法に合格した者が所得税法関係の研究をするなど)であっても構いません。なお、研究等の内容や認定の基準については、国税庁HP「改正税理士法の『学位による試験科目免除』制度のQ&Aについて」を参照してください。
税法科目群として、所得税法、法人税法、相続税法、消費税法、国際租税法、国際会計特論をそれぞれ開講しており、これら主要税法科目をすべて税法専門の研究者から学ぶことができる体制を整えました。また、経済活動に必須となる法律知識・法的思考を習得するための科目群として、民法Ⅰ~Ⅴ、独占禁止法・競争政策、知的財産法、雇用関係法、信託法、登記法、民事手続法等といった民事法全般を提供するとともに、さらには、経営判断に携わる税理士に不可欠な経営学を学科目群として、経営戦略特論、リスクマネジメント特論、事業承継特論、中小企業経営特論、コンサルティング特論等のカリキュラムを用意しています。詳細は、下記の科目一覧表をご覧ください。
経営学研究科科目一覧表
修了生の声
芝本 大輔様 (淀屋橋税理士事務所 所長) 2011年度修了
Q1.大学院で学んだことが、修了後にどう活きていますか?
大学院では国際課税を専攻したのですが、プロフェッショナルの先生方が多く非常に内容の濃い講義を受けることが出来ました。元々、在職中国際課税の仕事はしていたのですが、大学院の講義を受けたおかげで、実務能力に理論的裏付けも加わりました。今では外国に会社を設立し、日本と海外を行き来する生活になり充実しております。
Q2.大学院の2年間でどのような変化がありましたか?
とにかくレジュメを書くのが上手くなりました。仕事でも計画書などを作成しておりますが、執筆力が上がったのか、仕上がりの速さと出来栄えに自分でも驚く時があります。
Q3.試験ではなく、大学院での科目免除を選択したからこそ得られたことはありましたか?
試験勉強ではなく、税法を一から学問として勉強し直した結果、税法学のベースが自分の中に出来ました。試験科目では各科目を断片的に学ぶためタテの知識しか得られませんが、大学院では税法を横断的に学ぶため理解度が上がりました。更に、ベースがあることにより、難解な税務相談でも、理想的な解決方法に導けることが出来るようになりました。
Q4.在学中の人脈(北浜大学院生や教員など)が現在のお仕事等で活きていますか?
私のいた学年では同級生とも仲がよく、今でも定期的に飲みにいっています。特に同じゼミ生は各々専攻論文が違ったため、所得税の実務的な問題なら○○さんに聞こう、という風に専門家として聞けるのが心強いです。
Q5.進学を考えられている方、悩んでいる方に一言お願いします。
私の在学していたころより、学費もリーズナブルになり、奨学金も新設されたと聞いています(笑)。しかもあの教授陣ですので、うらやましい限りです。今なんとか活躍できているのも先生方の親身で厳しい指導のおかげです。本当に有難う御座いました。
田中 雅子様 (税理士法人勤務) 2012年度修了
Q1.大学院で学んだことが、修了後にどう活きていますか?
大学院での勉強は、自ら考え、意見を述べるというゼミ形式がメインです。実務において、クライアントに経営状態や税法についてわかりやすく説明し、理解していただかなければならないという状況が多くあり、大学院で得た経験が大いに活かされています。
Q2.試験ではなく、大学院での科目免除を選択したからこそ得られたことはありましたか?
国家試験の勉強は、インプットとアウトプットの繰り返しという勉強法です。国家試験の勉強も税理士としての業務を行う上で必要不可欠なものです。大学院ではそのインプットした情報を、様々な状況でいかに使用するのかということを学ぶのだと感じました。大学院で学んだことにより、実務における視野が広がったと思っています。
Q3.在学中の人脈(北浜大学院生や教員など)が現在のお仕事等で活きていますか?
ゼミの先生やゼミ生とは、卒業後も食事をご一緒したり、ゴルフに行ったりし、交流を深め、同じ税理士として実務上の情報交換を活発に行っております。大学院で学び、税理士資格を取れたことはもちろんですが、修了後も末永くお付き合いできるような方々と出会えて本当によかったとも思っています。
Q4.進学を考えられている方、悩んでいる方に一言お願いします。
大学院で学ぶということは、国家試験では得られない多くの知識の習得や経験をすることが可能となります。これらのことは、修了後における社会生活でも大いに役立つことになります。働きながら学ぶ方、国家試験勉強と併用して学ばれる方にとって、大学院で修士論文の執筆に取り組むということは決して楽ではありません。しかし、2年間信頼できる先生方や学生とともに学ぶことで、その苦労以上に得るものがあると思います。その苦労を乗り越えた修了生として、迷われている方々に、ぜひ大阪経済大学大学院への進学をお勧めいたします。