臨床に真摯に向き合える公認心理師と臨床心理士を育成します。
人間科学部准教授 古賀 恵里子
担当科目:臨床心理実習II、家族心理学特論(家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践)
私は約30年間、精神科病院で臨床心理士として心理査定、個人心理療法、集団精神療法などに従事して参りました。臨床現場では、さまざまな心理社会的困難を抱える患者さんたちと出会います。その中で生まれた問題意識が、現在の研究テーマである「成長・回復を可能にする治療環境について考える」ということです。ここでの環境とは、人と人がしっかりと情緒的に関わり続ける関係性を指しています。その際の一つの治療的アプローチとして、患者さん同士の相互作用が大きな治療的力を発揮する集団精神療法の実践や理論についても研究しています。
人間科学研究科・臨床心理学専攻では、2年間で学内の心理臨床センター、学外の医療・教育・福祉それぞれの機関で豊富な臨床体験を積むことができる実習カリキュラムが組まれています。そして院生一人ひとりのケースについてケースカンファレンスを展開。院生と教員のチームが一体となって、臨床場面で起こっていることについて省察する場として機能しています。このような充実した臨床指導体制のもと臨床に真摯に向き合える公認心理師や臨床心理士を育成していきます。